この物語の舞台は“空に浮かぶ”というファンタジックな表現と“無法”というバイオレンスなワードがリンクした街。
イメージが正反対な言葉の組み合わせだけに、プレイ前からワクワクがこみ上げてくる。
いざプレイを始めてみると、軽快な音楽とともに「侵入成功ですねー」という何やら不穏なテキストが。

どうやら主人公の司とヒロインのナツ、真琴、ダリアは、とある場所に盗みに入っているらしい。
いきなりノワールな展開か!? と思いきや、そこで交わされる会話、主にナツと真琴のそれは後ろ暗さゼロの、女子会でもしているようなテンションで、それがとても微笑ましくて。
仕事を終えるまで何度も命の危機に見舞われるものの、それをドタバタしながらもユーモアたっぷりに乗り切っていく登場人物たちの姿を見て、この作品は明るく楽しい物語に違いないと確信が持てた。

オープニングが終わると、未登場だったヒロイン・雪との出会いの場面が始まるのだけど、
ここでも衝撃の展開が待っていた。

雪が探している非の打ち所のない人格者で聖人君子のような兄が、なんと司だったなんて…笑うしかないよね。
妹との再会に驚く司と、見る影もないほど変わり果てた兄の姿に打ちひしがれる雪。
そして兄妹の感動（？）の再会を目撃して野次馬根性をのぞかせるトラブル大好きな外野陣。
見てる側としては外野と同じくニヤニヤが止まらないシチュエーションだ。
その後、司たちがカグヤの街の裏側で活躍する義賊的集団“ペイ・バック”だと雪に正体を明かすのだけど、この場面も爆笑モノ。
コードネームを名乗りつつ魔法具を使って衣装チェンジしていくヒロインたちと、このお約束的展開に逆らえず嫌々ながらも名乗りあげ＆衣装チェンジに付きあう司。

ノリも良いしグループの結束力も高い。
笑いをこらえながら、そんなことを実感した序盤の名(迷？)場面だ。

雪も加わった新生“ペイ・バック”は、この後も色々な事件に直面していく。
雪をカグヤに受け入れてもらうため市長のアスマザから課されたミッションをこなす中で、アスマザと化かし合いをしたり、魔法具に封印されていた魔王シモーネをナツが解き放ってしまったり、そして体験版のラストでは予想外の展開が待っていたり。
要所で真面目な場面をはさみつつも、賑やかに破天荒に華やかに立ち回るヒロインたちの姿は飽きないし、何より可愛くて、見ていてとてもハッピーな気持ちにさせてくれた。

魅力的な物語にふさわしく、ヒロインたちも魅力的な本作。
まず目を引いたのが、魔法使いのナツだ。

ドジっ娘属性ゆえに特大の失敗をしたり、そのせいでピンチに陥ったりと、何かと忙しい子なのだけど、底抜けに明るくてポジティブの塊みたいな子だからアイドル性はバツグン。
常に話の輪の中心にいる印象だし、居なきゃ居ないでおもしろネタを提供してくれたりもする見ていて飽きない子だ。

そのナツの親友、真琴は“街における最強の剣士”なのだけど、日常でも仕事中でも凶悪要素は皆無。
いつも穏やかで、ナツの暴走に付き合ったり、突拍子もないナツの提案を真に受けて実行したり、無法の街の住人らしからぬピュアさが目にも心にも優しい子だ。
ルックスも、金髪、尖った耳、そして
ボリューミィなおっぱい
と、萌え要素が満載。中でも、時々見せるドヤ顔がキュートすぎる！

ダリアの第一印象はちょっとクールな大人のオンナだったけど、実は茶目っ気たっぷりで、司をいちばんイジってくるのも彼女だ。
ノリも良くて、ナツの暴走に確信犯的にのっかって楽しむ姿には思わずニンマリしてしまう。 と同時にヒロインの中で唯一最初からエッチなことに耐性を持つ子でもあるので、ちょいエロ発言だったり酔った勢いで司を押し倒したりと、ムフフなイベントを提供してくれるのも嬉しいところだ。

最後に登場する雪は、The お姫様。
品のある物腰、丁寧な言葉遣い、清楚さと高貴さを併せ持つ容姿…何から何までお姫様でしかない。
世間知らずを隠すためのウソもバレバレだったり、意志が強くてちょっと融通が利かないところも実にお姫様らしいし、料理ができなかったり接客ができなかったりといった欠点も、これまたお姫様らしい。

体験版Ver.2.0には彼女たち全員分のエッチシーンがひとつずつ収録されていて、これがどれも濃厚で見ごたえたっぷり。
あまあまなイチャラブ感が気持ちよかったナツとのエッチに、露出度の高い仕事用コスチューム姿のまま路地裏でハメられちゃう真琴とのエッチ。

催淫効果によってタガが外れた結果エロエロになった雪のエッチシーンは、普段の雪がみせる高貴さ＆清楚さとのギャップが激しくて大興奮したし、歌姫モードのダリアとのエッチはアダルトな雰囲気が“淫靡”で、他の子とは違う興奮を体感できるものだった。

正直エッチシーンを言葉で説明するのは野暮すぎると思うので、これはぜひプレイして各々の
股間の膨らみ具合
で判断していただきたい。
現状ではギャラリー未公開のCGもたっぷり見ることができる点も見逃せないポイントだ。

体験版のラストでは、ある人物の口から意外すぎるヒミツが明かされる。このことが物語の展開にどんな影響を与えるのか、ひじょうに気になるポイントだ。
また、この先ペイ・バックはどんなトラブルに巻き込まれ、それをどう痛快に乗り越えていくのかも楽しみ。

主人公の司とヒロインたちがどうやって恋に落ちていくのかも興味深いし、体験版で膨らんだエッチシーンへの期待にどれだけ応えてくれるのかも見逃せない。
体験版をプレイして、本編への期待とワクワクで心も体もパンパンに膨れ上がってきた。
発売日を迎えるのが今から楽しみだ！